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asumism

あすみん(@an_asumin)のブログやで

mirama ONEのモックアップを作って遊ぶぽよ

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ジェスチャ操作系スマートグラスのモックアップ3Dプリンタで作って遊ぶお話

mirama ONEとは

http://mira.ma/images/mirama_one.jpg
mirama ONEは,株式会社ブリリアントサービスさんが開発中のスマートグラスです.シースルータイプのHMDとデプスセンサを兼ね備えていて,目の前に浮かび上がるGUIに対してジェスチャ操作を行う*1ことが出来るのが大きな特徴です.2013年の初出から4つのプロトタイプ製作を経て,2017年に一般向けを含めたリリースを企てているそうな!


"mirama" prototype app 2014.02.23

チュートリアル動画を見ると,スマートグラスでのジェスチャ操作がどのようなものか理解しやすいですね!

ちなみにmiramaとは

Mirama = Miru + Amaze. Miru is Japanese and means "to see"
Mirama translates to "to see and be amazed".

とのこと*2.かわいい響きですよね,“みらま”*3

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実は,私もプロトタイプの実機を身につけたことがあります.これは神戸ITフェスティバル2014にて,攻殻機動隊ARISE草薙素子になっている私です.このとき身につけたプロトタイプ実機は3代目にあたるもので,miramaのプロトタイプシリーズに共通するバイザータイプです.鼻梁と耳で支えるにはやや重く,ノートPCと有線接続する必要があるのですが,サイバーパンクのイメージを地で行くこのビジュアル*4にはグッと来ざるを得ないぽよ!!!ミライを感じちゃいますねッ!!

mirama ONEのモックアップをつくる

制作のきっかけ

miramaの開発の中心人物であるJohannes Lundbergさんが私のブログ記事を見て,声をかけてくださったのがきっかけでした.類は友を呼ぶって感じですかね!それともテレパシー!?*5
asumism.hatenablog.com

Johannesさん曰く,「mirama ONEの3Dデータを渡したら作って遊んでくれますか?」とのこと.そんなの,遊ぶに決まってるぽよよよ!!!

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提供していただいたデータをFusion360で読み込んでレンダリングしてみたところ.うわー!ほんとにmirama ONEだよぉぉぉ!

3Dプリンタでの出力

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出力はボンサイラボBS01に担当してもらいます!

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3Dプリンタと言っても何でも造形できるわけではなく,特に今回のような華奢で曲線的なモデルはかなりシビアな部類だったりします.ビルドスペースと積層可能な方向に折り合いをつけ,テスト出力を重ねながら,上手く造形できるモデルの分割の仕方を見つけていきます.

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最終的なパーツ分割はこんな感じになりました.

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パーツがにょきにょき.出力を進めていくぽよ…….

整形

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すべてのパーツを模型用の瞬間接着剤で接着し,エポキシパテで目立つ傷を埋めて全体にやすりをかけ,カタチを整えます.各々のパーツ分割面は3Dプリンタのヒートベッドに接していた面であるため綺麗に接着することが可能です.パーツ同士が上手く噛み合い,ネジ止め*6が可能であるかをチェックしながら進めていきます.

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ラッカーパテを塗って細かな凹凸を埋めていきます.

塗装

全体

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水性アクリル塗料の筆塗りで塗装していきます.表面の凹凸や色の乗り具合を確認しながら何回か重ねていきます.

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トップコートで仕上げていきます.今回はスプレータイプのものを使いました.広範囲にまんべんなく塗装することができて便利ぽよ.

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トップコートのおかげで細かな凹凸がなくなり水飴のような光沢が生まれ,一気に高級感が出るぽよ!

miramaロゴ

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miramaロゴをいろいろなサイズで用意して,光沢紙に印刷します.

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ヘッドルーペとデザインナイフを使い,マスキングテープを切り抜いてステンシル用のシートを作ります.

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miramaマークをつけたいところにペタッと貼りまして……

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塗ります.塗った後はマスキングテープを剥がし,再度トップコートを重ねて仕上げます.

レンズ作り

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3Dデータをしばらく眺めていて気付いたのですが,嬉しいことにmiasma ONEのレンズは平面でした!ということは,アクリル板などをレーザーカッターで切ればレンズを再現できるということですね!!やったね!!!

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お部屋にレーザーカッターがないので,アクリル板を持ってコワーキングスペースCo-Boxさんにお邪魔してきました!Co-BoxにはUNIVARSAL LASER SYSTEMSVLS6.60さんがいます!すばらしいですね♪

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こんな感じで入力したデータの通りにスパーッと切ってくれるぽよ!*7

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じゃーん!こちらが切り出したレンズたち*8です!ちょっと多めに切っております!これをつけたら完成がぐっと近づくぽよよ♪

外付けユニットのオプションパーツ制作

http://mira.ma/images/mirama_one.jpg
mirama ONEにはコンピュテーションユニットとバッテリーがグラスと有線で接続されています.この外付けユニットをずっと手に持ったりポケットに突っ込むのも不格好なので,ベルトなどに固定できるオプションパーツを作ってみました.

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紙とペンで形状のアイデアを考えた結果,外付けユニットの筐体の凹部を利用した形状にして,上下のどちらから筐体を差し込んでも使えるようにしようということになりました.

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Fusion360で作成した3Dデータです.miramaの3Dデータを利用して新規の形状を起こしています.

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こんな感じで筐体に抱きつきます!miramaが持つ,丸みとエッジのバランスがある中性的なニュアンスを少し意識してみました.上手く馴染んでるかな?

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3Dプリンタで出力してエポキシパテとやすりでカタチを整えたところがこちら.

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塗装した上で,実際に筺体に抱きつかせてみました!狙い通り,いい感じにホールドしてくれているぽよ!

身につけてみる

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シャキーン!身につけてみました.
両眼にディスプレイを搭載しているので独特なゴツさがあってゴーグルっぽい感じ*9もあるのですが,私の知っている他のシースルータイプの両眼HMDに比べてホールド感があるので不快な感じが無いです.ただ,鼻パッドに当たる部分の間隔が結構広めに作られていて,徐々にですが,ずり落ちてきちゃいます.大げさかもしれませんが,ウェアラブルバイスは電子機器でありながら人体形状とその個体差が大きな制限として立ちはだかるので,個人差の出る部分の問題というのは感慨深いです.

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たぶんこんな感じでジェスチャ操作ができます.髪を下ろしてるとセンサに覆いかぶさって誤動作しそうですね……!*10

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ちなみにこうすると写真撮影ができるようです.フレームを作ってカメラのシャッターを押すようなイメージですね.

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コンピュテーションユニットとバッテリーは腰に付けてみました.余ったケーブルはグルっとまとめておきます.ポイントとなるケーブルのもじゃ感は個人的には結構好きだったりするぽよ.ちなみに,このケーブルはPolyFlexという3Dプリンタ用フィラメントをそのまま使用*11することで再現しています.

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メガネが有線で繋がってるって絶対に辛気臭いでしょっ!!って思ってたのですが,自然に体に沿ってくるので案外邪魔になりません.ケーブルは基本的に手や腕の動かす範囲の内側にいてくれます.走ったり,屈んだりするとちょっと邪魔になるかも?

Telepathy Walker & mirama Collaboration Movie by Production I.G


Telepathy Walker & mirama Collaboration Movie by Production I.G

miramaは株式会社テレパシージャパンさんのTelepathy Walkerとアニメーションでコラボしてたりします*12.アニメの中ではスーツ姿のお姉さん*13がmiramaを装着しているので,私もスーツ姿になってみたぽよ.

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アニメの作画よりも少しフレームがゴツい印象がありますが,白の配色がなかなかいい感じに合いますね.残ったセキュリティを瞬時になんとかしてくれそうな印象があります*14

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ちなみにもう一方のデバイスであるTelepathy Walkerの“実機”はこちら!
Telepathy WalkerはAndroid4.4搭載の単眼HMDで,強い日光の当たる屋外でも高い視認性を誇るディスプレイが特徴です.私がクラウドファンディングでBackしたのはHACKER EDITION*15と呼ばれる特別なものですが,一般向けには,ナビアプリやビデオチャットアプリが提供されます.はやくTelepathyが送れるようなアプリを作らなくっちゃ♡

モックアップ制作に寄せて

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スマホに取って代わる!」という情熱で開発されているmiramaだけども,私が個人的に思うmiramaに託された希望というのは,「既存のGUIからの脱却」だと思う.シースルー両眼視HMDとジェスチャ入力が,矩形にへばり付いた既存のGUIを根底からひっくり返して,最高なマイクロインタラクションと共に,ヒトとマシンの新しい関係性を見せてくれるんじゃないかと思ってる.画面でなく自分の視界を中心とした空間のどこにどのような形状の要素を配置するかという転換があるので,それこそ周辺視野に円形のウィンドウをまとめあげるような攻殻機動隊の電脳GUIも現実的な設計のひとつとして表れてくるんじゃないかと期待が高まるのデス.
そのために,スマートグラスで手形状を認識したり,手形状にディスプレイ上のイメージを追従させたりする方法を確立して特許にするところから始めてるのって,とってもアツいと思うぽよ.

おしまい

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3Dデータを提供してくださったJohannesさん,快くブログ記事公開の許可*16をくださった代表取締役の杉本さんのご厚意に感謝します.

to see and be amazed♡

*1:例えば,いいね!のサムアップをすることで肯定する操作を行うこと出来る

*2:http://mirama-smartglasses.blogspot.jp/2014/04/mwc2014-random-memory-access.html

*3:前身はVIKINGという名前だったので余計に

*4:身につけたら熱光学迷彩とか見破れそう!

*5:依然として私はTelepathy Oneがほしいです!

*6:造形精度の関係でタッピングビスを使用

*7:レーザーカッターは静かだけど集じん機の音がすごい

*8:保護目的で紙が付いたまま

*9:周辺視野が少し削られるような感じ

*10:やはりポニテHMD用ヘアスタイルか!

*11:熱可塑性エラストマーなので元々ふにゃふにゃ

*12:しかも製作がProduction I.G!!!

*13:映像で確認できる名前はHARUKA

*14:アニメ中のセリフ参照

*15:特別な価格でリターンが提供されるが,Telepathy系デバイス専用に開発されたアプリが未搭載でワランティーも初期のみ

*16:「なっっっっにをやってくれてもええで」と言ってくださって最高だった